安曇野の天蚕
天蚕について
天蚕とは 我が国特有の原産で鱗翅目天蚕蛾科に屬する大型の野生絹糸虫です。天然の山野でナラ、クヌギカシワ等の葉を食物として棲息しており「やまこ」「やままゆ」とよばれており美しい「緑色の繭」をつくるところから「青やまこ」ともよばれています。

安曇野の天蚕

穂高町有明地方では、野生の天蚕を採集し、天明年間(1781年)から飼育が始められ、飼育技術の開発にともない、山麓一帯の広大な地域に普及し、飼育、収穫、製糸、紬、染色、織等を通じて、約四百戸位の農家が地域の産業として従事してきました。
しかし、第二次大戦により、その生産が途絶えてこれが再び脚光を浴びるまでには、長野県蚕業試験場始め、関係機関の涙ぐましい30年の努力の結集であり現在県下十三市町村の約百戸で飼育されています。
天蚕繭一粒約7グラム糸長約600~700米、約0.2~0.3グラムの絹糸が生産されています。
家蚕糸にくらべて強仲力に富み、光沢優美で「糸のダイヤモンド」といわれる。その品位と稀少価値は軽くて暖かい肌さわりの特性を生かして最高級織物の交織用「夢の繊維」として利用されていります。




安曇野市天蚕センター
長野県安曇野市穂高有明3618-24
